よみがえる貴重映像...90年前の会津、美里の旧写真館で発見、鑑賞

フィルムを寄贈した須藤さん
会津美里町高田地区の旧ストー写真館から発見された昭和初期の動画を鑑賞する「よみがえる貴重映像!90年前の会津 鑑賞・座談会」は20日、同町の町役場で開かれた。町に詳しい住民らが、かつての会津のモノクロ映像を懐かしみながら撮影場所や登場人物などを話し合って検証した。
映像は同写真館の須藤勝衛さんの父と祖父が撮影した9・5ミリフィルムで、写真館の裏の小屋から発見された。須藤さんは、東京都の聖学院高3年の佐藤佑哉さんが太平洋戦争の学童疎開を調べていることから、共同でフィルムを捜して佐藤さんに寄贈した。フィルムは映写機が壊れて再生できなかったが、発見された28本中9本がデジタル化されてこのたび披露された。
住民ら約30人が参加。映像は、太平洋戦争前に行われた同町の伊佐須美神社の御田植祭や1936(昭和11)年の大雪、学童疎開のほか若松の連隊が出征する様子などで、参加者が鑑賞しながら意見を交わした。
参加した同神社の谷内大樹権禰宜(ごんねぎ)は「神社には御田植祭の文章の記録はあるが、映像で詳細が確認できたのは興味深い」と話した。
映像は今後、佐藤さんが県立博物館に寄託。同館が展示などで活用する予定。
公開された御田植祭の動画公開された御田植祭の動画