目標は五輪「金」 若松四中生、2度目の女子ボクシング日本一

 
メダルと賞状を手に笑顔を見せる伊藤さん。「五輪に出て金メダルを取りたい」と話す

 会津若松市の伊藤瑠那さん(13)=若松四中2年=は、ボクシングの全日本アンダージュニア(UJ)フレッシュ大会に出場し、女子42キロ級で優勝した。伊藤さんが日本一に輝いたのは小学6年の時以来2回目。「将来は五輪に出て、金メダルを取りたい」と目を輝かせる。

 伊藤さんは弟の影響で小学5年時に市内のボクシングジムに通い始め、小学6年で全日本UJ王座決定戦を制した。競技歴わずか1年で日本一になり、試合に勝つ喜びを味わった伊藤さんはボクシングに夢中になった。昨年夏からは放課後に週3、4日、郡山市のボクシングジムに通って実力を磨いている。

 伊藤さんは身長161センチで、42キロ級の中では背が高い。「減量は正直つらい」と打ち明ける。それでも「ボクシングがすごく好き。もっと強くなって試合に勝ちたい」という思いが支えになっているという。

 全日本UJフレッシュ大会は今年3月、鹿児島県で開かれた。伊藤さんは年明け以降、厳しい減量をしながらも体力を落とさないよう、走り込みを重ねた。大会では長いリーチを生かしたストレートを武器に、全2試合でプロボクシングのTKOに当たるRSCで勝利を収めた。

 伊藤さんは「体力づくりに取り組んできたのに、体力が有り余っているうちに試合が終わってしまった」と苦笑いしながら振り返る。

 日本チャンピオンになっても満足感はない。「まだまだ手数が少ない。もっとたくさんパンチを打てるようにしたい」。金メダリストという大きな目標に向かって、伊藤さんは挑戦を続ける。