日本画家をしのび作品展 南相馬・小高区

 
大作が来場者を魅了している会場

 南相馬市の日本画家安堵蒼樹(あんど・そうじゅ)さん=享年(77)=の作品を集めた「安堵蒼樹画伯を偲(しの)ぶ展~日展出品作を中心にして」が3日、同市小高区の金性寺で始まった。叙情性にあふれる自然などを描いた安堵さんの大作が来場者を魅了している。5日までで、入場無料。時間は午前10時~午後4時(最終日は同3時)。

 安堵さんは日展で特選を2度受賞するなど活躍。約10年前に脳梗塞で倒れたが、リハビリに努め、不自由になった右手に代えて左手で作品を制作し続けた。

 作品展は、昨年2月に亡くなった安堵さんの功績を広く伝えようと有志でつくる安堵蒼樹画伯を偲ぶ会が企画。生前親交のあった同寺に寄贈した日展特選作品の「時化(しけ)」「蒼」など、日展への出品作を中心に約20点を展示した。妻ノブ江さんは「思い返せば絵を描くことに一生懸命だった。生きた証しとして残した作品が一堂に展示され、多くの人に見てもらえる。こんなうれしいことはない」と語った。問い合わせは金性寺(電話080・1822・2350)へ。