からむし織体験、昭和村の生活発信 30期生5人が活動スタート

 
昭和村での活動を本格化させた30期生たち

 昭和村特産で国の伝統的工芸品に指定されている「奥会津昭和からむし織」の習得に取り組む、からむし織体験の第30期生(織り姫・ひこ星)が活動をスタートさせた。福島県内外から集まった5人は、伝統工芸に触れる機会や同村での生活に期待を膨らませた。

 節目となる30期生は、東京都の副島加奈子さんと小熊尚子さん、郡山市の本多恵美子さん、秋田市の福士真穂さん、川崎市の佐野みゆきさん。5人は来年3月まで村内で住民と交流しながら生活し、からむし織の一連の工程を学ぶ。本年度は30周年記念事業として体験生に交流サイト(SNS)を活用して同村での生活ぶりなどの発信に取り組んでもらう。

 同村のしらかば荘で12日に開かれた歓迎会では、5人が「ものづくりが好きで移住してきた」「体験を通して自分のやりたいことを見つけたい」などと、応募のきっかけや抱負などを語った。舟木幸一村長が「からむし織の技術はもとより、村での生活を通して、人の優しさや自然の豊かさに触れてほしい」と励ました。

 村では1994年から体験生事業を開始。これまでに521件の応募があり、138人が採用された。村内に定住したのは33人となっている。本年度は9人の応募があった。