天栄・湯本中...思いをつなぐ 閉校記念碑除幕、76年の歴史ここに

 
完成した記念碑を写真に収める関係者

 昨年3月に閉校した天栄村の湯本中の閉校記念碑が完成し、除幕式が21日、同校で行われた。出席者約40人は地域に愛された同校の歴史を振り返りながら、「思いを繋(つな)ぐ」という文字が刻まれた記念碑に思いをはせた。

 同校は1947年に開校。これまで計1574人の卒業生を送り出した。

 記念碑は黒御影石製で、校歌などが閉校時の生徒や教員の手書きの文字で記されている。閉校に伴い、閉校時の生徒らで制作した曲「忘れない」の歌詞も刻んだ。背面にはQRコードを付け、スマートフォンなどで読み込むと同校の概要や「忘れない」の楽曲制作の様子などが見られるようにした。

 式では小山志津夫実行委員長が「皆さんの協力のおかげで立派な記念碑を作ることができた。学校が存在した証しを残せる活動に携われたことがうれしい」とあいさつ。関係者ら8人が除幕した。

 同校最後の校長となった渡部幹雄さんや、最後の卒業生の佐藤瑛汰さんと星葵さんもあいさつ。佐藤さんは「支えてくれた全ての人に感謝している」と話し、星さんは「高校でも湯本中で学んだことを忘れずに頑張る」と話した。出席者は最後に校歌を歌い、76年の歴史と伝統を感じた。