権現堂城址...きれいに 浪江移住者、歴史学び町民と交流イベント

 
イベントを通じて浪江町の歴史を学んだ参加者

 浪江町に移住した町民有志は1日、同町権現堂地区の権現堂城跡でイベント「権現堂城址(じょうし)本丸攻め」を開き、参加した町民らが地域の清掃活動に汗を流しながら浪江の歴史を学んだ。

 企画したのは移住者の長瀬航太さんと千頭数也さんの2人。帰還者と移住者が交流し、共に浪江の歴史を学ぼうと主催した。また、城跡周辺は東日本大震災前まで町内で行われていた、1年間の無火災を祈る町指定無形民俗文化財「裸参り」の中継地点で、裸参りの復活に向けた機運を高める狙いもある。

 町民ら約45人が参加し、浜通り地域デザインセンターなみえに集合して城跡へ出発した。城跡では伸びた竹の伐採や落ち葉の片付け作業に当たった。

 町行政区長会長の佐藤秀三さん、町文化財調査委員長の末永福男さんらが、権現堂の地名の由来のほか、城跡はかつて「舘(たて)公園」と呼ばれていたり、稲荷神社と雷神社の間にある空堀を挟んで「戦ごっこ」をしていたりしたことなどを紹介した。