楽しい食事が大事 サッカー日本代表専属シェフ・西さんが講演

サッカー日本代表専属シェフの西芳照さん(61)は7日、広野町の広野中で「アスリートから学ぶ食事のとり方」と題して講演した。西さんはオーストラリアとニュージーランドで20日に開幕するサッカーの女子ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表「なでしこジャパン」に同行する予定で、これまでの代表シェフとしての経験を交えながら生徒たちに体をつくる食事の大切さなどについて語った。
西さんは「中村俊輔選手が代表でサラダを多く食べるとチームメートもまねした。本田圭佑選手がパプリカを毎食食べると、ほかの選手も続いた」と代表の選手たちがプレーだけでなく食事でも良い面を取り入れようと努力していたことを明かした。中でも長友佑都選手は、先輩格の選手を見習おうと熱心だったと語った。
代表監督ごとに食事のオーダーも異なり、南アフリカで開催された2010年W杯では岡田武史監督から高地での戦いに備えて鉄分が多い献立、14年のザッケローニ監督からは疲労回復のための工夫を求められたと語った。強豪を撃破した22年W杯の森保一監督からは「西さんに任せる。勝てるご飯を作って」と言われたことを明かした。
その上で、中学生には「体は食事から。自ら考えて楽しく食べることが大事」と述べ、朝、昼、夕の3食を食べ、睡眠と休養もしっかり取った成長期の過ごし方をアドバイスした。
講演後には報道陣の取材に応じ、サッカーの女子W杯について「チームが決勝まで勝ち上がれるよう、自分の技術や知識をフルに活用して支える。(試合会場の南半球は)秋なので、鍋とか選手が楽しんで食べられるように工夫したい」と語った。