心込めたハートにんにく 三和の菊田さん「福島ファン増やしたい」

 
「ニンニクで福島の魅力を伝えたい」と意気込む菊田さん

 いわき市三和町の農産物直売所「三和町ふれあい市場」で新たな特産品「ふくしまハートにんにく」の販売が始まった。生産したのは三和地区の地域振興に取り組む農家菊田清貴さん(56)で、将来は首都圏での販売も目指す。菊田さんは「ニンニクをはじめ、福島の食材を多くの人に届けて『福島ファン』を増やしたい」と意気込んでいる。

 ふくしまハートにんにくは香り高く、うまみを感じられる味わいが特徴だ。商品名には「ハートフルな福島で心を込めて作ったハート形のニンニク」との思いを込めた。

 菊田さんは2021年3月まで、三和地区の地域おこし協力隊を務めた。昨年1月、新たな地場産品作りで着目したのが、三和地区のように寒い地域での生産に適したニンニクだった。

 年間3トンの収量がある小野町のニンニク生産者吉田政美さん(62)から指導を受けながら、約5アールの畑で丹精して育てた。地元の高齢者らの協力も得て6月に約500キロを初収穫し、今月3日から販売している。

 ニンニクは相性が良い食材が多く、県産食材とうまく組み合わせることで、互いの魅力を発信する相乗効果も見込んでいる。菊田さんは「地域活性化だけでなく、県産品の風評払拭などニンニクで福島に貢献できたらいい」と話している。

 価格は1個250円からで重さにより変わる。ふれあい市場の営業時間は午前9時~午後5時。火曜日と第3月曜日定休。問い合わせは菊田さんへ。