県内初のパールスペシャリスト 石沢さん「真珠の魅力伝えたい」

 
全国9人目、県内では初のパールスペシャリストとなった石沢さん

 宝飾店リュクレ石沢(二本松市)の経営企画室長石沢明日香さん(45)が、日本真珠振興会が認定する真珠検定の最上級のパールスペシャリスト(SP)検定に合格した。同振興会・真珠検定委員会事務局によると、石沢さんは全国9人目のパールスペシャリストで県内では初。石沢さんは「資格取得はゴールではなくスタート。1人でも多くの県民に真珠の魅力や本当の美しさを伝えていきたい」と抱負を語る。

 真珠検定は、一般消費者に真珠の美しさや魅力、価値について正しく紹介できる専門家・アドバイザーを育成しようと同振興会が2014年からスタート。基礎知識を持つジュニアアドバイザー(JA)、販売員・専門職向けのシニアアドバイザー(SA)、販売経験3年以上かつSA取得3年以上で、真珠の知識、選択眼などを持つスペシャリスト(SP)の3階級に分かれている。

 石沢さんは販売員として真珠の正しい知識を身に付けたいと15年から業務の合間を縫って試験勉強を開始。17年にSA検定に合格し、さらに上位の資格を目指した。

 SP検定の試験が今月11日に神戸市で行われた。事前のレポートの審査をクリアした石沢さんら6人が、最高峰アドバイザーにふさわしい知識や品位、倫理観、道徳観を持ち合わせているかを問う面接や、高品質な真珠を見分ける実技試験に臨んだ。結果、石沢さんのみが合格した。

 石沢さんは「受験を通じて、改めて真珠のプロとしての自覚を持つことができた。宝石としての美しさだけでなく、日本が誇る産業としての真珠の文化的側面も伝えていきたい」と話している。