失敗から学ぶ、人生の走り方 マラソンの宗茂さん、飯野で講演

 
「失敗からの学びを糧に楽しく生きていってほしい」と話す宗さん

 元五輪マラソン日本代表の宗茂さん(70)は、福島市飯野町の飯野学習センターで講演し、物事の考え方など人生を豊かに生きるためのヒントを語った。

 住民総ぐるみで健康づくりを目指す「健都ふくしま創造事業飯野地区推進委員会」が7月31日に講演会を企画し、地元住民ら約100人が聴講した。

 宗さんは、弟の猛さんと共に五輪など多くの国際大会に出場した「双子ランナー」として知られる。講演で宗さんは選手時代や指導者の経験を振り返り「失敗した経験があるからこそ、自分の中の引き出しが増え、何かあったときに対応ができる」と失敗で学ぶことの大切さを説いた。

 その上で宗さんは「失敗を失敗のままで終わらせずに自分の頭で考え、諦めずに物事に取り組むことが大切。無理をせず、人生楽しく健康で暮らしてほしい」と語った。

 宗さんは高校卒業後、1971年に旭化成陸上部に入部。76年にモントリオール五輪、84年にロサンゼルス五輪に出場した。88年からは旭化成陸上部の監督を務め、2005年に退任した。