名峰マッターホルン登頂 富岡の建築業・遠藤さん 復興願う

 
マッターホルンの山頂で本県の復興を願った遠藤さん(左)

 富岡町の建築業「倉伸」社長の遠藤寛和さん(53)が9日、スイスとイタリアの国境にある名峰マッターホルン(4478メートル)の登頂に成功した。遠藤さんは「山頂で福島県の復興と、浜通りに多くの人が訪れることを願ってきた」と語った。

 遠藤さんは県山岳連盟に所属する登山愛好家で、これまでに日本百名山を全てクリアしている。海外の名峰への挑戦は、3年前に登頂したタンザニアのキリマンジャロに続く2回目。今回は夏季休暇を生かしたチャレンジで、8日には標高3260メートルの山小屋に入り頂上を目指した。

 山頂へは岩を登るような経路が多く、現地のガイドとお互いの体をロープで結び付けて登っていった。空気が薄い上に強風が吹く過酷な状況で「その日登ろうとした人の中には悪天候で断念したケースもあったと聞いた」と振り返る。遠藤さんは登頂でさらに磨きがかかった体力と精神力で、富岡や浜通りの復興をリードしていく。