高橋さん書道日本一 全国学生展 会津学鳳高の3人「達成感」

 
上位成績を収めた会津学鳳高書道部の(左から)高橋さん、安田さん、渡部さん

 全日本書道教育協会主催の第107回書教展全国学生書道展高校生の部で、会津学鳳高書道部の高橋咲貴(さき)さん(17)=3年=が全国1位に相当する文部科学大臣賞を受賞した。また2位相当の二松学舎大学長賞には同校の安田可歩さん(16)=2年=が選ばれ、4位相当の読売新聞社賞には渡部葉月さん(18)=3年=が選ばれた。

 書道展には小中学校、大学などから約4300点の応募があり、8月27日に審査が行われた。

 高橋さんの作品は橘逸勢(たちばなのはやなり)が書いたとされる「伊都内親王願文(いとないしんのうがんもん)」の臨書。先輩の作品を見て「難しそうだけど、自分もやってみたい」と挑戦し、約半年にわたり古典と向き合って書き上げた作品を出品した。「3年生なので最後にこの賞をいただけて、今まで頑張ってきたという達成感があった」と喜びを語った。

20230904news502.jpg文部科学大臣賞に輝いた高橋さんの作品

 安田さんの作品は、歌人・西行が書いたとされる「中務集(なかつかさしゅう)」。行数、文字数が多いため、字が変わらないように気持ちを統一して書き進め、出品作品は14時間かけて仕上げた。自宅でも作品作りに取り組み「集中できる環境をつくってくれた家族にも感謝している」と話した。

 渡部さんは、北宋時代の書家・米(べいふつ)による「蜀素帖(しょくそじょう)」を書いた。墨のかすれや濃淡に気を使って仕上げた。「自分の入賞も驚いたが、みんなで上位に入ったことがうれしかった」と振り返った。作品は20~26日に東京都美術館で開かれる書教展で展示される。