いわきの106歳歌人、命の言魂 要介護5で口述筆記、著書出版

 
106歳の志津さんによる渾身の一作となった著書

 いわき市の作家・歌人の田中志津さん(106)は、著書「百六歳・命の言魂」を出版した。過去に出版された随筆と新作の随筆5編がまとめられている。

 志津さんは小説や随筆、短歌など数々の作品を発表しており、全集を含めて計19冊となった。同書は全150ページに渡り、志津さんの次男佑季明(ゆきあき)さん(75)との親子対談や新作の随筆、過去作品の解説などを収録している。志津さんは要介護5の診断を受けており、同書は口述筆記で書き上げた渾身(こんしん)の一作という。

 佑季明さんは「母にとって最後の著書となる。一人の女の生きざまを知ってほしい」と話している。料金は2200円。市内の書店などで販売している。問い合わせは土曜美術社出版販売(電話03・5229・0730)へ。