王座「六度目の正直」 キックボクシング岩崎さん(中村一中)

 
6度目の挑戦で王座に上り詰めた岩崎さん。「これからも、チャンピオンベルトを取り続けたい」と話した

 相馬市のキックボクシングジム「阿修羅クラン」に所属する岩崎我路(がろ)さん(12)=中村一中1年=が東北、関東の選手が出場するキックボクシング大会の40キロ級王座決定戦で勝利し、念願のチャンピオンベルトを手にした。タイトルマッチ6度目の挑戦で王者に上り詰めた岩崎さんは「これまで苦戦してきたので、本当にうれしかった。やっとベルトを巻くことができた」と喜びを爆発させた。

 大会は「聖域(サンクチュアリ)チャレンジ」と呼ばれ、宮城県で開かれた。王者不在のため行われた決定戦では、同級3位の岩崎さんが格上となる2位の千葉県の中学1年生の選手と争った。

 岩崎さんがキックボクシングを始めたのは小学3年生の夏。スパーリング、シャドー、ミットへの打ち込みなど、練習のどれもが楽しく、週に6日ジムに通うほど魅力に引き込まれていった。だが、目標のベルトにはなかなか手が届かなかった。6月に行われた5度目の挑戦では中学2年生と対戦したが、相手のリズムにのみ込まれ、実力を発揮することができなかった。

 それだけに、次のタイトルマッチが決まると、今度こそ雪辱を果たそうと、対戦相手の動画を見返して対策を練った。強力なパンチが持ち味の相手に間合いを詰められないよう、回り込んで岩崎さんが得意とするローキックを繰り出す作戦を立てた。

 試合は1分30秒2ラウンド制。岩崎さんはローキックで相手選手の動きを止めるとパンチも絡めながら戦いを優位に進めた。判定でレフェリーが岩崎さんの左手を上げると思わず涙がこぼれた。喜びが湧き上がり、指導してくれたジム代表の林英樹さんや仲間、家族の顔も思い浮かんできた。諦めないで続けてきた努力が報われた瞬間だった。「これから階級が上がっていっても、ベルトを取り続けたい」と岩崎さん。結果に満足せず、これからも練習に励む。