地球はどこに?...宇宙空間再現ソフトで解説 渡部潤一さん講演

 
講演する渡部さん

 国立天文台天文情報センター上席教授の渡部潤一さん(会津若松市出身)は15、16の両日、三島町を訪れ、子どもたちを前に講演した。15日は町民センターで三島小、中の児童生徒らを前に「地球は宇宙のどこにあるの?」をテーマに、宇宙に関する研究成果などについて解説した。

 渡部さんは地球から太陽まで新幹線で向かうと80年程度かかることや、太陽は地球108個分に当たることなどを紹介し、地球を基準にした宇宙の規模を説明。宇宙空間を再現できるソフトを用いて映像を見せながら太陽系や銀河系、その外側の宇宙空間について解説し、宇宙の果てしなさを説いた。

 また、三島町の夜空については人工の光が少ないため「自然の星空が残っている」と評価。「美しい三島の星空を眺めてください。季節ごとに星たちが迎えてくれます」と語りかけた。

 さらに、渡部さんは天文学を目指したきっかけについて「日食や月食は計算で予想できるのに、ほうき星や流星群の予測はできないのか」と疑問を持ったことだったと吐露。天文学者を目指すため、会津高時代の成績は「中の上」だったが、東京大に入るために勉強に励んだという。「夢のための勉強は苦じゃなかった。好きなことを見つけたら、とことんやってみてほしい」と子どもたちにエールを送った。