地域再生大賞、本県のHAMADOORI13、富岡町3・11を語る会が候補

 

 福島民友新聞など地方新聞47紙と共同通信社が全国のまちづくりを応援する本年度の第14回地域再生大賞は、第1次選考を通過した全都道府県の団体やプロジェクト計51件が13日までに出そろった。本県からは「HAMADOORI13(浜通りサーティーン)」(いわき市)と「富岡町3・11を語る会」(富岡町)の2団体が通過した。サブテーマは「つながる、多様性が拓(ひら)く」。選考に当たって、さまざまな担い手が地域資源を見つめ直し、未来を切り開こうとする取り組みに注目する。来年1月下旬に大賞など各賞を発表し、2月に表彰する。

 来年1月に各賞発表

 各紙や共同通信などが選んだ51件の活動ジャンルは市街地や農村活性化、伝統産業や文化振興、次世代育成など多岐にわたる。共生社会実現に向けた活動も目立つ。

 今後、委員長の沼尾波子東洋大教授ら4人の選考委員が、新規性や地域住民とのつながり、発展性といった観点から書類審査、現地視察を実施する。大賞の副賞は100万円。

 各団体の活動は新聞紙面や電子書籍、地域再生大賞のホームページなどを通じて広く発信する。

 地域再生大賞は2010年度から毎年度開催。これまでに延べ650団体を表彰した。前回は多くの障害者らが農作物栽培などを担う「花の木農場」(鹿児島県南大隅町)が大賞に輝いた。

 第14回地域再生大賞に参加する新聞は次の通り。

 北海道新聞、室蘭民報、東奥日報、デーリー東北、岩手日報、河北新報、秋田魁新報、山形新聞、福島民友新聞、福島民報、茨城新聞、下野新聞、上毛新聞、埼玉新聞、千葉日報、東京新聞、神奈川新聞、新潟日報、山梨日日新聞、信濃毎日新聞、北日本新聞、北國新聞、福井新聞、岐阜新聞、静岡新聞、中日新聞、伊勢新聞、京都新聞、神戸新聞、奈良新聞、日本海新聞、山陰中央新報、山陽新聞、中国新聞、徳島新聞、四国新聞、愛媛新聞、高知新聞、西日本新聞、佐賀新聞、長崎新聞、熊本日日新聞、大分合同新聞、宮崎日日新聞、南日本新聞、沖縄タイムス、琉球新報  このほか日本放送協会が協力。

 地域再生大賞 

 地方新聞47紙と共同通信社が地域に活気をもたらす全都道府県の51の団体・プロジェクトを表彰している。2010年度から毎年度開催。大賞、準大賞、優秀賞などを設け、前回までの表彰数は延べ650。分野はまちづくり、福祉・医療、経済振興、文化、環境問題から障害者や外国人支援まで幅広い。新聞記事やホームページなどで詳報している。参加新聞として今回、青森県の東奥日報が加わった。

 HPが新しく、団体情報見やすく

 地域再生大賞ホームページ(HP)がリニューアルされました。これまでに開催された第1~13回で各賞を受賞した延べ650団体のデータベースができました。活動紹介や写真も見やすくなりました。

 「教育・子育て」「共生・多様性」「文化・スポーツ」といったテーマや所在地域、受賞歴を選ぶと、該当する団体の一覧が表示されます。

 選考委員の顔触れ

 第14回地域再生大賞選考委員は次の皆さん。

 沼尾 波子(ぬまおなみこ)さん=委員長 慶応大大学院修了。2017年から東洋大教授。地方財政が専門で地域づくりを支える行財政システムを研究。

 大桃 美代子(おおももみよこ)さん=タレント。新潟県中越地震で実家が被災したのを契機に食育や農業、地域振興に取り組む。新潟食料農業大客員教授。

 佐藤 宏亮さん(さとうひろすけ)=早稲田大大学院修了。18年から芝浦工業大教授。建築の視点から各地のまちづくりに参画している。愛知県出身。

 藤波 匠(ふじなみたくみ)さん=東京農工大大学院修了。15年から日本総合研究所上席主任研究員。地域再生、人口問題などが専門。神奈川県出身。

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