福島成蹊高が6年ぶり金賞 全日本ギターコンクール

 
6年ぶりに金賞に輝いたギタークラブの部員ら

 第54回全日本ギターコンクールは神奈川県鎌倉市で開かれ、合奏部門(学校の部)で福島成蹊高ギタークラブが福島県で唯一の金賞を受賞した。同クラブの金賞は6年ぶり。鈴木ひなた部長(3年)は「3年間の集大成となる最高の演奏ができた」と喜んだ。

 大会には映像審査を通過した全国各地の16校が出場。同クラブの部員43人は、授業などで部員がそろう機会も限られる中、違うパートの音を聞き合って調和への意識を高めるなど工夫し、鈴木部長を中心に理想の響きを追求してきた。

 本番で部員たちは、秋田県民謡をロック調にアレンジした課題曲「ドンパン節」(畑中雄大作曲)と自由曲「オリオン」(畑中雄大作曲)の2曲を演奏。オリオンでは、冷たい冬空にオリオン座が輝いているような"静寂"を抑えの利いた音色で表現した。石高久仁夫音楽監督(59)は「自分の指揮と生徒の演奏が一体となった。会場の全員がギターの音色に聞き入っているという感覚を覚えた」と振り返った。

 鈴木部長は「3年生が9人しかいない中で後輩たちに支えてもらった。これから自分たちらしい音色をつくってほしい」とエールを送った。