10度目の挑戦...悲願のバーテンダー日本一に、南相馬の草野聡さん

日本一のバーテンダーが本県から初めて誕生した。南相馬市原町区の「バー・ウィザード」のマスター草野聡さん(44)は第50回全国バーテンダー技能競技大会に東北代表として出場し、総合優勝を飾った。10度目の挑戦で悲願を達成し「やっと優勝できてほっとしている。まだ実感が湧かない」と喜びをかみしめる。
全国大会は21、22の両日に大阪市で開かれた。各地の代表18人が学科や技能を通じて腕を競い、3部門と総合で順位を決めた。草野さんは定番カクテルを作る際にミリ単位の正確性が問われる課題カクテル部門とフルーツ・カッティング部門で1位に輝いた。
創作カクテル部門には海から昇る太陽をイメージし、フランス語で夜明けを意味するカクテル「ローブ」を出品。ゴールドラムをベースにアンズやベルガモットのほのかな甘みが味わえる一杯に仕上げ、3位に入った。同部門で過去に1位を3度獲得した実績があるだけに「創作カクテルは今回も1位を取りたかった」と悔しがるが、バーテンダー仲間からは「出来は完璧」との評価も聞かれた。
県勢の総合優勝は初めてで、東北代表としても三十数年ぶりの快挙となった。ここ数年は新型コロナウイルスの影響でバーが苦境に立たされており、草野さんは「コロナ禍を乗り越えてつかんだ日本一」と感慨深げに語る。福島市の「バー・フルカワ」のマスターで、日本バーテンダー協会県支部長を務める古川智之さん(45)は競技大会で切磋琢磨(せっさたくま)しながら技術を磨いてきた関係で「自分のことのようにうれしい。福島のバー文化を盛り上げる起爆剤になれば」と期待を寄せた。
来秋、ポルトガルでの世界大会へ
草野さんは来年秋ごろにポルトガルで開かれる世界大会に日本代表として出場する。この大会を最後に競技を引退するため「集大成の場になる。しっかり準備して臨みたい」と表情を引き締めた。
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