恵里葉さん故郷・飯坂で舞う 京都・祇園の芸妓

 
故郷で舞を披露した恵里葉さん

 京都市東山区にある京都最大の花街、祇園甲部(こうぶ)で活躍する芸妓(げいこ)の恵里葉さん(福島市飯坂町出身)が3日、故郷の同市飯坂町で開かれた飯坂温泉音楽祭に出演した。来場者との記念撮影にも応じ、「知っている顔も見えてすごく緊張した。でも、大勢の方に集まっていただき感動した」と笑顔を見せた。

 恵里葉さんは芸妓に憧れ、中学卒業後の2011年、単身祇園に向かった。着いたのは3月8日。3日後に東日本大震災が発生し、当時15歳の少女に「故郷に戻りたい」という気持ちも芽生えたが、祇園に残り、厳しい舞妓(まいこ)の修業を続けた。

 芸妓となった今は年に何度か帰省するが、芸妓の姿で故郷・飯坂の舞台に立ったのは初めてで、舞妓の依子(よりこ)さんと2人で芸妓の福奈美さんの三味線に合わせ「祇園小唄」など3曲を披露した。舞が始まると半屋外の会場は静寂に包まれ、曲が終わるたびに大きな拍手が湧き起こった。

 日本舞踊を習っている子どもから「何歳で踊りを始めたんですか」と聞かれた恵里葉さんは「15歳です。今からやっているならすごいね」と激励した。