現職・斎藤文英氏が再選 会津坂下町長選、新人に1888票差

 
再選を決め、万歳三唱する現職の斎藤文英氏(中央)と妻サエ子さん

 任期満了に伴う会津坂下町長選は11日に投票が行われ、即日開票の結果、現職で無所属の斎藤文英氏(65)=1期=が、新人で無所属の元町議会議長斎藤善平氏(64)を1888票差で破り、再選を果たした。任期は16日から4年。

 4年前の前回に続いて選挙戦となった同町長選は、現職の斎藤文英氏が子育て交流センター新設などの子育て支援や若者定住対策を進めた実績を強調、幅広く支持を集めた。斎藤善平氏は、町新庁舎建設の延期など財政再建策を訴えたが、浸透しきれなかった。

 投票率は69.29%で、前回を0.35ポイント上回った。当日有権者数は1万3478人(男性6387人、女性7091人)。当選証書付与式は12日に行われた。

 「町政継続」負託受ける

 会津坂下町長選は、現職の斎藤文英氏(65)が新人の斎藤善平氏(64)を破り、町政継続の負託を受けた。

 争点となったのは町の財政健全化。2015年度決算で、標準財政規模に占める借金返済額の割合を示す「実質公債費比率」は59市町村で最も高い14%。逼迫(ひっぱく)する財政を踏まえた町役場新庁舎の建設時期や、歳入確保などを巡り舌戦が繰り広げられたが、新規事業を含めた各種施策の推進を掲げた文英氏に票が集まった。

 文英氏は2月の後援会会合で出馬意思を表明。県議などの支援を受けながら、旧町村単位の後援会を生かして票を固めた。善平氏は現職より約2カ月遅れて出馬を表明、現職への批判票を取り込みきれなかった。

 激戦となった選挙の「戦後処理」を進め、公約に掲げた若者定住や庁舎建設推進などをどう具体化するのか、文英氏の手腕が問われる。

◇会津坂下町長選開票結果(選管最終)
当5,565 斎藤 文英 65 無現
 3,677 斎藤 善平 64 無新