現職・渡部氏が無投票4選 会津美里町長選、若年層定住推進へ

 
4選を果たし万歳三唱する渡部氏(左)と妻マスエさん

 任期満了に伴う会津美里町長選は24日告示され、現職の渡部英敏氏(76)=3期=のほかに立候補の届け出がなく、渡部氏が無投票で4選を果たした。4期連続の無投票となった。

 財政健全化や高田・新鶴両工業団地への企業誘致に尽力、4月には新庁舎・複合文化施設の建設が始まった。4期目は若年層の定住推進などに重点を置き、町政に当たる。

 渡部氏の任期は11月13日から4年間。当選証書付与式は今月30日午前10時から町役場高田庁舎で行われる。

 財政健全化など評価

 会津美里町長選は2005(平成17)年の会津高田、会津本郷、新鶴の3町村合併以来、4期連続で無投票となった。財政健全化の道筋を付け「厳しくても教育関係の予算は減らさない」という強い意志のもと認定こども園の新設や学校施設の改修などを積極的に進めた渡部氏の手腕に対する評価が背景にある。

 町村合併で職員数は約300人となったが、採用人数を抑え、この12年間で約80人を削減。財政の健全化を示す「実質公債費比率」は07年の16.8%から5.9%に改善、一定の合併効果が出ているともいえる。

 19年2月に旧3町村の三つの庁舎を集約し、文化施設の機能を併せ持った新庁舎が高田地域に完成する。人口減少という喫緊の課題が横たわる中、旧町村の一体感を高め、若者や働き盛りの世代が住み続けたいと思う施策を実現できるかどうか取り組みが注目される