南会津町長に大宅宗吉氏3選 現・元・新...三つどもえ激戦制す

 
支持者と万歳する大宅氏(中央)。右は妻裕子さん

 任期満了に伴う南会津町長選は22日投票が行われ、即日開票の結果、無所属で現職の大宅宗吉氏(69)=2期=が、いずれも無所属の、元職の湯田芳博氏(67)、新人の湯田文則氏(61)の2人を抑え、3選を果たした。任期は30日から4年。

 町政経験者3人による激戦となった。大宅氏は2期8年の実績を訴えたほか、子育て世代の支援など町民の生活環境充実を公約に掲げ、幅広く支持を集めた。

 投票率は82.41%で、前回を1.06ポイント下回った。当日有権者数は1万3682人(男性6630人、女性7052人)。

 子育て世代支援支持

 人口に占める65歳以上の高齢者の割合が4割を超え少子高齢化対策が争点となった選挙戦。有権者は2期8年の実績に裏付けられた子育て世代の支援を打ち出した大宅宗吉氏(69)に再び町政のかじ取りを託した。

 他候補に先駆け昨年9月に出馬を表明。集落単位の集会に小まめに足を運ぶなど、町民と膝を突き合わせ、支持拡大を図ってきた。長年の課題となっている県立南会津病院産婦人科への常勤医の配置も訴え、若い世代の関心を引き寄せた。

 町内では観光への風評が根強い。東京都の浅草駅と会津田島駅を結ぶ特急「リバティ会津」の運行開始から1年がたつが、商工、観光関係者からは「目立った誘客効果が見えない」との声も聞こえる。中心市街地の整備による観光誘客や農林業の基盤確立など、2期目にまいた地域振興の種を開花させられるかどうか、真価が問われる。

◇南会津町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当4,420 大宅 宗吉 69 無現
 3,539 湯田 芳博 67 無元
 3,209 湯田 文則 61 無新