矢祭町長に新人・佐川正一郎氏 45票差で制す、統一地方選

 
支持者らと万歳する佐川氏(左)と妻善子さん

 第19回統一地方選後半戦で、任期満了に伴う矢祭、三島両町長選と喜多方市議選、南会津町議選は21日、投開票が行われ、当選者が決まった。

 無所属新人の前町議同士の一騎打ちとなった矢祭町長選は、佐川正一郎氏(67)が鈴木正美氏(61)を45票差で破り、初当選を果たした。任期は30日から4年。

 佐川氏は選挙期間中、子ども議会の開催や小中連携教育の推進など、少子高齢化に歯止めをかけるための公約を有権者に幅広く訴えて支持を集め、激戦を制した。

 投票率は88.16%で、前回の8877%を061ポイント下回った。当日有権者数は4899人(男性2405人、女性2494人)。

 当選証書付与式は22日午前9時から、町役場で行われる。

 現町政の発展掲げる

 現職の引退に伴う新人同士の一騎打ちとなった矢祭町長選は、現町政の継承と発展を掲げた佐川正一郎氏(67)が競り勝った。

 昨年12月に立候補を表明した佐川氏は現職の後援会をフル活用し、政策を丹念に有権者に訴えた。企業経営の経験を踏まえ、子ども議会の開催やドクターヘリポートの整備など町民が主体となるまちづくりを打ち出すことで、浮動票や若年層の票の取り込みにもつなげた。

 3度目の町長選となった鈴木正美氏(61)は町の産業の活性化や近隣町村との連携などを強調しながら、町民の所得向上のための「町政刷新」を訴えたが、及ばなかった。

 少子高齢化が進み、産業の活性化や空き家対策など町の課題は山積する。新町長として有権者の期待に応え「希望の持てる矢祭」をつくれるのか、佐川氏の手腕が注目される。

◇矢祭町長選(選管最終、敬称略)
当2,160 佐川 正一郎 67 無新
 2,115 鈴木 正美  61 無新