「郡山市議選」組織力の現職が堅実集票 有権者の関心高まらず

 

 11日に投開票が行われた郡山市議選では、経済県都の発展を担う新議員38人が誕生した。立候補した現職32人のうち31人が当選、地盤と組織を固めている現職有利の選挙戦となった。明確な争点もなく、37.26%と補選を除いて過去最低を記録した投票率が示すように、有権者の関心は高まらなかった。

 市議選には計48人(現職32人、元職3人、新人13人)が立候補。4年前の前回市議選では定数を大幅に上回る計62人が出馬したことで票が分散したが、今回は現職の多くが得票数を増やし、堅実な戦いを進めた。得票上位には現職や組織力のある候補が名を連ねた一方、新人の当選者は5人にとどまった。

 今後は市政運営に影響する会派構成や正副議長など議会人事が焦点となる。

 有権者にとって最も身近な地域の代表を選ぶ市議選だが、今回は当日有権者数26万8324人のうち、半数以上となる16万8339人が投票を棄権した。この結果は、市議会に対する市民の関心、期待の薄さが反映されたものともいえよう。市議会には若年層を含め、多くの市民が市政に関心を抱くような活発な議論を求めたい。

 「開票確定」1時間20分早まる

 市議選の投票率37.26%は、補選を除き過去最低だった2011(平成23)年の43.10%を5.84ポイント下回った。期日前投票(5~10日)の投票者数は3万7064人と、前回を3980人上回ったものの、投票率アップにはつながらなかった。

 逢瀬以外の全地区で前回を下回った。最も高かったのは湖南の71.21%、次いで逢瀬が63.82%だった。

 開票確定は12日午前0時40分で、当初見込みの同2時よりも1時間20分早かった。市選管は、「選管に勤務経験のある職員を配置するなどして、順調に作業が進んだため」としている。