鮫川村長に関根政雄氏が初当選 32年ぶり選挙、接戦89票差

 
初当選を飾り、万歳する関根氏(右)。左は妻由美子さん

 任期満了に伴う鮫川村長選は25日、投開票が行われ、前村議の会社員関根政雄氏(63)が、元村総務課長の農業鈴木治男氏(68)との無所属新人同士の一騎打ちを89票差で制し、初当選を果たした。任期は31日から4年。

 1987(昭和62)年以来、32年ぶりとなった選挙戦。関根氏は選挙期間中、小中一貫教育の実現や子育て支援のための住宅整備助成金の整備などを訴え、鈴木氏に競り勝った。

 投票率は87.15%で、32年前の9791%を1076ポイント下回った。当日有権者数は2871人(男性1460人、女性1411人)。

 当選証書付与式は26日、村役場で行われる。

 草の根運動、接戦制す

 1987(昭和62)年以来、32年ぶりの選挙戦となった鮫川村長選は、組織に頼らない草の根運動を繰り広げた関根政雄氏(63)が接戦を制した。

 関根氏は、村内各地区をくまなく歩きながら、個人演説会を積極的に展開。村議を5期務めた経験を踏まえ、村全体で長期的に子どもの成長を見守るための整備を提案するなど、徹底した子育て支援政策を打ち出し、村民との対話を重視した姿勢で支持を広げた。

 一方、鈴木治男氏(68)は現職の全面的な支援を受けて立候補。各地に後援会を置き、高齢者の足となる相乗りタクシーの創設や保育料無償化などを訴えたが、及ばなかった。

 少子高齢化に歯止めがかからず、雇用確保や産業振興など村の課題は山積する。若者や子育て世代が将来に希望の持てる村づくりに向けて、関根氏の手腕が問われる。

◇鮫川村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,283 関根 政雄 63 無新
 1,194 鈴木 治男 68 無新