湯川村長に現職・三沢豊隆氏『再選』 新人・佐野氏62票差破る

 
当選が決まり万歳三唱する三沢氏(中央)

 任期満了に伴う湯川村長選は27日、投開票が行われ、現職の三沢豊隆氏(69)=1期=が新人の元村議会副議長佐野盛至氏(62)を62票差で破り、再選を果たした。任期は11月9日から4年。

 三沢氏は1期4年の実績を強調し、小学校統合の推進や農業後継者育成、子育て支援の充実などの施策を訴え支持を広げた。

 投票率は81.28%で、2015(平成27)年の前回を1.4ポイント上回った。当選証書付与式は28日、村役場で行われる。

 当日有権者数は2591人(男性1206人、女性1385人)。

 一貫教育にかじ切り

 現職と元村幹部の新人が一騎打ちを繰り広げた湯川村長選。有権者は村政継続を訴えた現職三沢豊隆氏に再びかじ取りを託した。

 三沢氏は、前回の村長選で整備した後援会を中心に組織戦を展開。村議の一部が離れて新人の応援に回る動きもあったが、集落単位の支部を総動員し、引き締めを図った。選挙前は方針が固まっていなかった小学校統合について「幼小中一貫教育の中で議論を進める」との考えを早期に打ち出して火種を消し、選挙戦を優位に進めた。

 新人の佐野盛至氏は村議の過半数の支持を受けて出馬。総務課長など豊富な行政経験を訴えたが、争点が見えづらく、浸透しきれなかった。

 幼小中一貫教育の実施など、選挙公約の実現には議会側の理解が必要不可欠だが、選挙戦の構図からしこりが残ることも予想される。円滑な村政運営に向け、2期目を迎える三沢氏には丁寧な説明と対応が求められる。

◇湯川村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,072 三沢豊隆 無現
 1,010 佐野盛至 無新