「福島県議選」9選挙区で無投票当選決まる 全定数割合25.9%

 
支持者と万歳三唱する高野さん(中央)

 任期満了に伴う第19回県議選が31日告示され、19選挙区(定数58)に計75人が立候補した。立候補者数は2003(平成15)年の第15回を3人下回り過去最少。9選挙区では定数を超える届け出がなく無投票となった。

 23選挙区から19選挙区に削減されてから3回目となる第19回県議選。無投票が9選挙区に上ったのは第15回(2003年)の10選挙区に次ぎ、第9回(1979年)、第16回(2007年)と並んで過去2番目に多い。19選挙区となってからは第18回の8選挙区を上回り、最多となった。

 無投票の当選者は15人で前回の14人を1人上回った。定数58に対する割合は約25.9%。無投票となったのは定数3の伊達市・伊達郡選挙区と、定数2の二本松市、田村市・田村郡、南相馬市・飯舘村、双葉郡の4選挙区、定数1の本宮市・安達郡、東白川郡、河沼郡、大沼郡の4選挙区の計9選挙区。

 また前回に続き無投票となったのは定数2の南相馬市・飯舘村、双葉郡の2選挙区と、定数1の本宮市・安達郡、河沼郡、大沼郡の3選挙区。このうち大沼郡は4回連続の無投票となった。

 遊佐さん「初心忘れず」高宮さん「発展に精進」

 【二本松市】二本松市選挙区はともに自民現職の遊佐久男さん(60)と高宮光敏さん(48)が無投票当選した。

 3選を果たした遊佐さんは支援者一人一人と握手を交わし、「初心を忘れず、県議としての職務をしっかり続けていきたい。そのためにも皆さまの指導をお願いしたい」とさらなる活動の充実を約束した。

 再選の高宮さんは支持者と力強く握手、「遊説でひしひしと伝わってきた多くの期待に応えていきたい。身の引き締まる思いだ。二本松、福島県の発展に精進していきたい」と声高らかに決意を述べた。

 高野さん「復興進める」

 【南相馬市・飯舘村】前回に続き、南相馬市・飯舘村選挙区(定数2)は無投票となった。国民民主現職の高野光二さん(67)の選挙事務所では31日夕方、3選の知らせが届くと、万歳三唱で喜んだ。

 高野さんは「無投票の信任はより責任が重い。台風19号、震災と原発事故からの復旧、復興を進めていく」と復興道半ばの南相馬市と飯舘村の再生、発展に向けて、決意を新たにした。

 大橋さん平成生まれ初

 【伊達市・伊達郡】無投票となった伊達市・伊達郡選挙区。共産新人の大橋沙織さんは、1963(昭和38)年以降、2番目の若さとなる28歳での当選。本県初の平成生まれ県議として一歩を踏み出す。

 当選が決まり夕方には、選挙事務所に支援者が集まった。大橋さんは「台風で大きな被害が出ている。こんな時こそ、政治が果たせる役割は大きい。県民のため頑張りたい」と誓った。