「福島県議選」自民が過半数31議席獲得 国民民主は1減10議席

 

 第19回県議選(定数58)は10日、無投票の9選挙区(15人)を除く10選挙区で投票が行われ、即日開票の結果、現職35人、新人8人の計43人の当選が決まった。無投票当選を加えた党派別の議席数で、県議会最大会派の自民が改選前から二つ上積みする31議席を獲得、単独過半数を上回った。任期は20日から4年。

 一方、国民民主は1減の10議席にとどまり、第2会派の県民連合としても議席を一つ減らした。投票率は41.68%と過去最低を更新した。

 自民が単独で過半数を占めるのは2003(平成15)年の第15回以来、16年ぶり。自民は36人を公認、推薦して19選挙区全てに候補者を擁立。建設、農業など友好団体の支援を受け勢力拡大を図った。県議会で引き続き主導権を握ることになり、県政与党の立場で台風19号からの復旧や、震災、原発事故からの復興政策などを推し進める。

 国民民主はいわき市選挙区で現職が落選、同選挙区唯一の議席を失い、党勢回復の困難さが浮き彫りとなった。選挙戦での当選は7人。立憲民主の2議席、社民の1議席、無所属の5議席を合わせた県民連合の議席数は18議席となった。

 共産は議会運営に発言権を持つ交渉会派の5議席を保った。現職3人と新人1人の4人を公認した公明は全員当選を果たし、県議会で初めて4議席を得た。

 台風19号の被災の影響が続く中で行われた今回の県議選では、震災、原発事故からの復興に加え、大規模な自然災害への対応なども焦点となった。男女別の投票率は男性41.35%、女性41.99%で、全体として前回15年の46.67%を4.99ポイント下回った。立候補者数が過去最少の75人にとどまり、無投票となった選挙区が九つに上るなど、論戦が深まらなかったことも影響した。

 内堀知事「県民の負託に応えて」

 内堀雅雄知事は11日、県議選の開票結果を受け「福島県は復興と人口減少問題に加え、台風の被害でさらなる困難を抱えた。議員には県民福祉の向上のため、県民の負託に応え、活躍されることを期待したい」とのコメントを発表した。

 【開票結果】福島県議選・10選挙区 現職35人、新人8人が当選