現町政の継承・刷新「争点」舌戦展開 矢吹町長選・終盤の情勢

 

 任期満了に伴う矢吹町長選は、22日の投開票に向け終盤戦に入った。届け出順にいずれも無所属新人で、前町議の薄葉好弘候補(62)と会社役員の蛭田泰昭候補(61)が現町政の継承、刷新を争点に舌戦を繰り広げている。

 薄葉候補は引退表明した現町長らから要請を受け出馬。自身と現町長の後援会の組織力で支持拡大を図る。現路線の継続性を訴えるほか、学校、幼稚園給食の無料化、台風19号被災者への町単独助成、町全国ブランド化などを掲げる。

 蛭田候補は、後援会の組織的な活動のほか、後援会がない地域では、個人の有力者に会うなど草の根活動を進める。町政の刷新を柱に掲げ、福祉の充実、企業誘致と雇用創出、産業と農業振興による地域の活性化などを訴える。

 約16年ぶりの新人同士による町長選だが、投票率は過去の町長選を基に、両候補とも70%に満たないと予想しており、5000票強を当選ラインとみている。

 薄葉候補は三神地区、蛭田候補は中畑地区が地盤。両陣営は支持基盤の票固めとともに、有権者の約7割近くを占める大票田矢吹地区での浮動票の獲得に力を入れる。