矢吹町長に蛭田泰昭氏が初当選 新人対決で大勝、薄葉氏を破る

 
初当選を果たし、万歳する蛭田氏(中央)と妻律子さん(左)

 任期満了に伴う矢吹町長選は22日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人の会社役員蛭田泰昭氏(61)が無所属新人の前町議薄葉好弘氏(62)を4785票差で破り、初当選した。任期は来年1月11日から4年。

 町政刷新を訴えた蛭田氏と、今期限りで引退する現職町長の後継指名を受けた薄葉氏による選挙戦。現町政に異議を唱える町議や町民らの支援を受けた蛭田氏は、町民の声を反映した町民本位のまちづくりを訴えて支持を集めた。

 投票率は63.33%で、選挙戦となった2011(平成23)年の町長選を10.37ポイント上回った。当日有権者数は1万4398人(男性7175人、女性7223人)。当選証書付与式は23日午前10時から、町文化センターで行われる。

 「刷新」訴え支持拡大

 町政の継承か、刷新かが問われた矢吹町長選。有権者は「刷新」を訴えた蛭田泰昭氏を新たなかじ取り役に選んだ。

 蛭田氏は福祉の充実や企業誘致などによる自主財源の確保と雇用創出の促進、財政健全化などを掲げ、町民本位のまちづくりの必要性を強調。後援会組織を中心に地盤の中畑地区を着実に固めつつ、大票田の矢吹地区をはじめ町内全域を草の根でくまなく回り、支持拡大につなげた。

 現町長から後継指名を受けた薄葉好弘氏は、自身と町長の後援会などの支援を受け、給食費の無料化や台風被災者への町単独助成、町の全国ブランド化などを掲げたが、及ばなかった。

 8年ぶりの選挙戦は、現町政に厳しい判断が下される形となった。少子高齢化や定住促進、農業・産業活性化、公共事業の再検討など課題は多い。蛭田氏には、町民の期待に応える「新風」としての役割が求められる。

◇矢吹町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当6,893 蛭田 泰昭 61 無新
 2,108 薄葉 好弘 62 無新