只見町長に新人・渡部勇夫氏初当選 現職・菅家氏を20票差破る

 
初当選を果たし万歳する渡部氏(中央)。右は妻牧子さん

 任期満了に伴う只見町長選は22日投開票が行われ、即日開票の結果、新人で元町総合政策課長の渡部勇夫氏(64)が、現職の菅家三雄氏(74)=1期=と新人で元町議の目黒仁也氏(61)を破り初当選した。任期は12月16日から4年。

 現新3人による8年ぶりの選挙戦となった。渡部氏は豊かな里山の産業と生活づくり、町営朝日診療所の診療体制見直しなどを公約に掲げ、2位の現職と20票の僅差で当選した。投票率は89.19%で前回の93.09%から3.90ポイント下回った。当選証書付与式は24日午前9時から町役場で行われる。

 豊富な行政経験支持

 1959(昭和34)年に只見町制が施行されて以来、3人以上による初めての選挙戦となった町長選。有権者は、豊富な行政経験のある元総合政策課長の渡部勇夫氏を新たなかじ取り役に選んだ。

 渡部氏は、現職の菅家三雄氏が出馬表明した後、前町長の目黒吉久氏の支援を受け、7月下旬に正式に出馬を表明。地盤の朝日地区を固めつつ、草の根運動で着実に票を積み重ねた。

 今回立候補した3人は、元町役場職員で同じ部署で町政を支えた間柄。菅家氏は豪雨災害からの復旧や新型コロナウイルス感染症への支援策など1期目の実績を強調。目黒仁也氏は地盤の明和地区を中心に「町政の転換」を訴えたが、及ばなかった。

 町は少子高齢化問題など課題が山積する一方で、JR只見線の全線再開通や国道289号(八十里越)の開通を数年後に控える。町民と一体となった町づくりが町政運営に求められる。

◇只見町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,264 渡部 勇夫 64 無新
 1,244 菅家 三雄 74 無現
   729 目黒 仁也 61 無新