現・新3人、支持拡大へ「舌戦」展開 川俣町長選・終盤の情勢

 

 任期満了に伴う川俣町長選は14日の投開票に向け終盤戦に入り、届け出順に現職の佐藤金正候補(72)=1期、新人の農業佐藤善一候補(71)、新人の元町収入役藤原一二(いちじ)候補(74)の3人が支持拡大へ舌戦を繰り広げている。

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が出された山木屋地区を含め町全体の復興推進や少子高齢化対策などが喫緊の課題。国の第2期復興・創生期間が始まるのを前に、町政の継続か刷新かが問われている。

 佐藤金正候補は新型コロナウイルス対策などの実績を強調。県議時代に築いた後援会組織を土台に、子育て支援の充実や復興推進を訴え、票の上積みを図る。

 佐藤善一候補は人口減少や少子高齢化の解消、経済の活性化、雇用対策などを軸に、支持組織を持たずに街頭演説などで無党派層に支持を呼び掛けている。

 藤原候補は町政の改革を掲げて遊説を展開。中心市街地の空洞化対策や観光発展などを訴え、インターネットも活用しながら若年層の票の取り込みを図る。

 投票率について佐藤金正陣営は、新人4人が争った前回の70.39%と同程度と想定。コロナ禍での選挙戦となり、有権者の関心は低いとして、佐藤善一陣営、藤原陣営とも前回を下回るとみている。