小野町長に新人・村上昭正氏「初当選」 現職・大和田氏を破る

 
初当選を果たし、妻隆子さん(左)らと万歳三唱する村上氏(中央)

 任期満了に伴う小野町長選は14日、投票が行われ、即日開票の結果、新人の前町議会議長村上昭正氏(65)が現職の大和田昭氏(73)=2期=を破り、初当選した。任期は23日から4年。

 8年ぶりの選挙戦となった。1955(昭和30)年のピーク時に1万7441人だった町の人口が9480人(今年2月1日時点)に減少する中、少子高齢化対策などを争点に舌戦が繰り広げられた。

 村上氏は人口減少社会への対応策として、住民同士で支え合う「地域づくり協議会」の設置や移住者を増やすための起業支援などを訴え支持を集めた。

 投票率は78.19%で、前回2013(平成25)年の82.16%を3.97ポイント下回った。当日有権者数は8327人(男性4082人、女性4245人)。

 迅速な人口対策強調

 新人が現職に挑む構図となった小野町長選では、前町議会議長村上昭正氏が現職大和田昭氏との一騎打ちを制した。

 村上氏は告示まで2カ月を切った段階で立候補を表明した。「変える勇気。変わる次代へ」をスローガンに、コミュニティーの再構築や健康増進策、子育て支援、起業家育成などを訴えた。町議時代の支援者や同級生、町議有志らでつくる自主応援組織が支持を広げ、投票日までに全町的に浸透させた。

 大和田氏は後援会を軸に組織戦を展開。2期8年の実績を強調し、磐越道小野インターチェンジ周辺整備の必要性などを呼び掛けたが、及ばなかった。

 両氏の考えは「人口減社会への危機感」で一致していたものの、結果は町を二分した格好になった。村上氏は選挙戦で「スピード感ある行政運営」を主張した。少子高齢化策に迅速に対応するためには「オール小野町体制」づくりが急務だ。

◇小野町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当3,784 村上 昭正 65 無新
 2,681 大和田 昭 73 無現