「郡山市長選」告示まで1週間 現新3氏の選挙戦が確実な情勢

 

 任期満了に伴い11日告示、18日投票で行われる郡山市長選は4日で、告示まで1週間となった。これまで現職の品川萬里氏(76)=2期、新人の元県議勅使河原正之氏(69)、元市議の川前光徳氏(54)が出馬を表明しており、3人による選挙戦が確実な情勢だ。

 品川氏は2期8年の実績を強調し、持続可能な開発目標(SDGs)を基軸とした政策を主張。連合福島と一部の市議から支援を得るなど支持固めを図る。

 勅使河原氏は20年の市職員歴と25年の市議、県議経験をアピールし、新型コロナウイルス対策と災害に強い都市づくりを念頭に後援会を中心に支持を求める。

 川前氏は人口減少社会を見据えたまちづくりを争点化したい考え。市内全域でつじ立ちを重ね、浸透を図っている。市議会最大会派の市議らが支持する。

 政党は各党とも明確な姿勢を示していない。自民党郡山総支部、公明党県本部、共産党郡山・安達地区委員会、立憲民主党県連のいずれも推薦候補を選ばず自主投票とし、社民党郡山総支部は方針を決めなかった。

 3月1日現在の選挙人名簿登録者数は27万124人(男性13万1682人、女性13万8442人)。

 新型コロナ対策などで意見 公開討論会

 品川萬里氏、勅使河原正之氏、川前光徳氏は3日、郡山青年会議所(JC)主催の公開討論会に臨み、新型コロナウイルス対策などで意見を述べた。

 新型コロナ対策についての考えを聞かれ、品川氏は「国、県の動向を踏まえ、適時適切に手を打つ」、勅使河原氏は「医療体制確保のため医療機関に特別営業支援金を給付すべきだ」、川前氏は「プレミアム商品券発行など事業者に行き届く支援が必要」と語った。

 水害や震災など非常時を想定した安全防災対策に関する問いには、品川氏が「情報伝達の迅速化が大事で、阿武隈川を含めた流域治水を進める」、勅使河原氏が「新たな防災対策指針の策定や浸水区域からの移転支援制度を創設すべきだ」、川前氏が「工業団地のインフラを整備し、二度と水害の起こらない都市にする」といずれも水害対策を進める考えを強調した。

 討論会は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。同JCの公式チャンネルで6日午前9時半~18日午後5時に録画配信される予定。