衆院小選挙区、福島1減 国勢調査速報値、15都県で10増10減

 

 総務省は25日、2020年国勢調査の速報値を発表した。衆院選挙制度改革を踏まえ、新たな議席配分方法「アダムズ方式」を適用した結果、衆院小選挙区は15都県で「10増10減」の見直しが必要で、本県も現行の5選挙区から「1減」となる。秋に見込まれる次期衆院選は現行定数で実施。新定数配分を受け衆院選挙区画定審議会(区割り審)が区割り改定の議論を始める。

 速報値によると、本県の日本国民の人口は182万104人で、2015(平成27)年の前回調査(190万5314人)から4.47%減少した。速報値に基づきアダムズ方式で計算すると、本県の定数は現行の5選挙区から1減の4選挙区となる。新たな区割りでの衆院選は22年以降となる見通し。

 現行小選挙区のうち福島4区の人口は27万5498人と全国で4番目に少ない。ほかの県内小選挙区の人口は福島3区が30万7416人、福島5区が34万6845人、福島2区が41万7160人、福島1区が47万3185人だった。

 人口比を正確に反映しやすいアダムズ方式は1票の格差を是正するため、16年成立の衆院選挙制度改革関連法で導入が決まった。小選挙区定数は本県のほか、宮城、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の9県で各1減。増加は5都県で、東京で5、神奈川で2、埼玉、千葉、愛知で各1増となる。都道府県間の最大格差は現行の1.970倍から1.695倍に縮小される。

 比例東北1減

 比例ブロック定数もアダムズ方式により「3増3減」となり、東北、北陸信越、中国は各1減。東京2増、南関東1増。ブロック間の最大格差は現行の1.303倍から1.186倍に縮まる。