西会津町長に現職・薄友喜氏再選 267票差、新人・伊藤氏破る

 
再選を果たし、妻栄子さんと万歳する薄氏(右)

 任期満了に伴う西会津町長選は18日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の薄友喜氏(73)=1期=が2333票を獲得し、新人の元副町長伊藤要一郎氏(62)に267票差をつけて再選した。任期は8月5日から4年。

 高齢化による人口減少対策などが争点となった選挙戦で、薄氏は移住・定住促進のためデジタル技術の活用、「健康寿命 日本一」に向けた医師の確保などの政策を訴え、支持を集めた。

 投票率は84.81%で、前回を2.21ポイント下回り、過去最低となった。当日有権者数は5242人(男性2553人、女性2689人)。

 当選証書付与式は19日、町役場で行われる。

 先進的なまち前面に

 【戦いの跡】現職と新人が一騎打ちを繰り広げた西会津町長選。有権者は町政の継続を訴えた現職の薄友喜氏に再び町のかじ取り役を託した。

 薄氏は過半数の町議の支持を受け、前回選挙からの後援会を基盤に臨んだ。町の昨年度のふるさと納税寄付額が過去最高の約1億6000万円となった実績などを強調。移住・定住や観光、地域交通などにデジタル技術を活用する先進的なまちづくりを打ち出し、票を重ねた。

 伊藤要一郎氏は、日本一子育てしやすいまちを掲げ、小、中学校の給食費半額、町営学習塾の設置などを訴えたが、及ばなかった。

 薄氏は人口減少対策などにリーダーシップを発揮し、成果を上げてきた。一方、僅差となった今回の町長選は町を二分した格好だ。「若い世代が暮らしやすいまち」を目指すとした薄氏。より多くの町民の声を聞きながら、円滑な町政運営を進められるか。その手腕が問われる。

◇西会津町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当2,333 薄  友喜 73 無現
 2,066 伊藤要一郎 62 無新