大玉村長選、押山氏が無投票3選 公約に農業振興公社

 
無投票で3選を果たし、妻厚子さん(左)らと万歳する押山氏(中央)

 任期満了に伴う大玉村長選は20日告示され、現職の押山利一氏(71)=無所属、2期=のほかに立候補の届け出はなく、押山氏が無投票で3選を果たした。村長選が無投票となるのは2013(平成25)年以来、8年ぶり。

 押山氏は「村民に日本一近い村政」を掲げ、3期目で農業振興公社の設立や公共交通システム再構築、幼小中の連携の充実、障害者支援条例の制定などに取り組む考えを強調した。

 当選証書付与式は26日午前10時から、村役場で行われる。任期は8月24日から4年。

2期実績に一定評価

 【無投票の軌跡】現職の押山利一氏が無投票で3選を果たした大玉村長選。村民は幅広い世代に目を向けた政策を進める押山氏に、引き続きかじ取り役を託した。

 前回村長選に立候補した元村議が一時出馬を検討したが、体調不良を理由に断念。押山氏が2期目に取り組んだ保育料無料化やデマンドタクシーの導入、村独自の健康ポイント事業、人口増加策などが有権者から一定の評価を得たこともあって、ほかに候補者擁立の動きは表面化しなかった。

 一方で、村の基幹産業である農業は後継者不足や耕作放棄地の拡大など、課題が山積している。こうした状況を踏まえ、押山氏は3期目の公約の柱に、農業振興公社の設立を掲げた。村の将来を見据えた政策を着実に実現していけるか、真価が問われる。(本宮支局・佐藤智哉)