立候補予定者、振興策に見解 いわき市長選・公開討論会

 
公開討論会に臨む(左から)猪狩、宇佐美、内田、清水の各氏

 任期満了に伴い29日告示、9月5日投開票で行われるいわき市長選で、立候補予定者による公開討論会が18日、同市で開かれた。現職の清水敏男氏(57)=2期、新人で元文部科学省室長の内田広之氏(49)、前常磐共同ガス社長の猪狩謙二氏(58)、元衆院議員の宇佐美登氏(54)の4人が防災や経済対策などで意見を述べた。いわき青年会議所(JC)の主催。

 4氏は大きく四つのテーマで質問に答えた。新型コロナウイルス感染拡大で疲弊する産業や経済の振興策について、清水氏は「国際的に認知された企業の誘致や風力発電の保守事業などの新しい産業を興すことが重要」と述べ、内田氏は「国際教育研究拠点や再生可能エネルギーで賄う工業団地など国の事業と結びつくことが重要」と主張。猪狩氏は「再生可能エネルギー100%の工業団地に大企業を誘致し地場に仕事が流れる仕組み」を提案し、宇佐美氏は「医療ツーリズムの考えで、最新の医療を求める人と周辺の観光や産業を結びつけたい」と述べた。

 また、頻発する自然災害に対する施策については、清水氏が「危機管理部の設置や消防職員、避難所増加を進めている」と強調。内田氏は「災害を実際に想定した訓練など徹底的な準備が重要だ」と述べた。猪狩氏は「県との連携強化や支援物資を玄関先まで届ける配慮も必要」とし、宇佐美氏は「広いからこそ市内で支援し合える仕組みができる」と提案した。

 24日正午に動画配信

 討論会は感染症対策として来場者を入れず、収録の形で行われた。討論の様子は24日正午から動画投稿サイト「ユーチューブ」の同JC公式チャンネルで配信するほか、同日から3回にわたりFMいわきでも放送する。