いわき市長選投票率 新型コロナの影響危惧、近年は下落傾向続く

 

 5日投開票のいわき市長選は、届け出順にいずれも無所属で、現職の清水敏男氏(58)=2期=と、新人で元衆院議員の宇佐美登氏(54)、元文部科学省室長の内田広之氏(49)、前常磐共同ガス社長の猪狩謙二氏(59)が舌戦を展開している。いわき市長選投票率は近年は低下傾向が続き、前回2017(平成29)年には50%を割り込んでいる。

 市長選投票率の推移は【グラフ】の通り。1966年に現在のいわき市が誕生してから初の選挙では88・79%の高い投票率だったが、その後は急落と持ち直しを繰り返しながら低下傾向を示している。過去最低は94年の45・31%。近年では2005年に69・30%にまで上がったが、以降は3回続けて前の回の投票率を割っている。17年は49・13%となった。市議選では直近の20年に44・77%で過去最低を記録している。

 今回は、新型コロナウイルスの急拡大によるまん延防止等重点措置が市内に適用される中での選挙戦。各陣営では大規模集会を自粛するなど活動を制限していることに加え、外出自粛の意識などもあり投票率低下を危惧する。
 
 HPの啓発など展開

 市選管では「明るい選挙推進協議会」と実施している街頭での投票啓発は取りやめるが、例年も行っている企業への呼び掛けやホームページなどで啓発を強める考えで、「前回市長選と同程度の投票率は目指したい」と意気込んでいる。

 各選挙で全体の投票数に対する割合が高くなっている期日前投票数の伸びも大きく影響しそうだ。