【市長選】南相馬市、伊達市、喜多方市

 

 2022年は南相馬、伊達、喜多方など県内14市町村で首長選が行われる。

 門馬氏、桜井氏一騎打ちへ

 【南相馬】任期満了は1月28日。選挙は1月13日告示、同23日投開票で行われる。現時点では、いずれも無所属で現職の門馬和夫氏(67)=1期、元職の桜井勝延氏(65)が立候補を表明し、前回と同じ顔ぶれによる選挙戦が確実な情勢となっている。

 門馬氏は昨年10月、桜井氏は同8月にそれぞれ立候補を表明。両氏とも大票田の原町区が地盤で、選挙戦に向けた準備を本格化させている。

 南相馬市は東日本大震災の津波で県内最多の636人の犠牲者を出した。震災、原発事故で加速した人口減少、少子高齢化対策に加え、人材不足が続く地域医療の再生など、市の将来像をどのように打ち出せるかが焦点となりそうだ。

 市議会は自民系市議らが門馬氏を、立民系市議らが桜井氏を支持している。

 原発事故に伴う住民避難を考慮し、2018年の前回に続き告示から投票前日までの選挙期間は10日間に延長される。

 須田氏と小林氏が名乗り

 【伊達】任期満了は2月11日。1月23日告示、同30日投開票で行われる。今のところいずれも無所属の、現職の須田博行氏(63)=1期=と新人で元福島市長の小林香氏(62)が名乗りを上げており、選挙戦が濃厚な情勢だ。

 須田氏は昨年9月に市政の「継続」を訴え、出馬を表明。翌10月に小林氏も「刷新」に向け立候補することを正式表明した。須田氏は梁川町、小林氏は保原町の出身。今後、支持獲得を巡り、両陣営の前哨戦が激化しそうだ。

 2006年に伊達郡5町の合併による伊達市が誕生して以来、過去最多の現新5人が立候補した前回は須田氏が初当選を果たした。

 大型商業施設「イオンモール北福島(仮称)」の開業や、全線開通した東北中央道の相馬福島道路を活用した新たな住宅団地の完成、工業団地への企業誘致などが控える。

 市民の市長選への関心は高く、具体的な将来像をいかに示せるかが鍵となりそうだ。

 遠藤氏、菅野氏で選挙戦か

 【喜多方】任期満了は2月11日。1月23日告示、同30日投開票で行われる。現時点でいずれも無所属で、現職の遠藤忠一氏(73)=1期=と新人で元市部長の菅野康裕氏(66)の2人が名乗りを上げており、2018年の前回と同じ構図による選挙戦が濃厚な状況となっている。

 遠藤氏は昨年11月に市政継続を目指し、出馬することを表明。菅野氏は同12月下旬に立候補を表明した。遠藤氏は市内全域につくった14地区後援会を軸に支持拡大に力を入れる。菅野氏は市職員退職者の有志らから支援を受けながら、草の根で支持を訴える。

 新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、経済再生、人口減少、子育て世帯への支援拡充など山積する課題への対応が焦点となる。