【知事選】内堀氏、立候補濃厚 県会各派に待望論、「つくる会」も候補擁立へ

 

 2022年の県内政界は秋に予定される知事選が大きな焦点となる。震災・原発事故から10年を過ぎる中、まだ道半ばの復興に加え、新型コロナウイルス感染症対策など新たな課題に対応するリーダーを選ぶ重要な選挙となる。

 現職で2期目の内堀雅雄氏(57)は、11月11日に任期満了を迎え、第22回知事選が行われる。内堀氏は現時点で態度を明らかにしていないが、内堀県政を支えてきた県議会各会派からは、いまだ復興途上の県政運営の継続を求める声が多く、3期目への立候補が濃厚との見方が強まっている。

 内堀氏は2014年10月の知事選に副知事を辞して無所属で立候補。与野党相乗りによる組織力も生かした選挙戦で大勝した。2期目を目指した18年も、90%超の得票率を得て大差で無所属新人3人を退け、再選を果たしている。

 任期満了まで1年となる昨年11月の定例記者会見で内堀氏は、3期目への対応について明言せず「任期の中で復興、地方創生の推進、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症への対応について、知事として全力を尽くす」と述べるにとどめた。

 前回18年の出馬表明は6月定例県議会で、知事選まで残り4カ月というタイミングだった。

 ただ、いまだ収束の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症への対応という喫緊の課題に加え、東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針や特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れた地域への対応、国際教育研究拠点の整備など、第2期復興・創生期間に入ってからも本県復興を巡る課題は山積している。「県政与党」として内堀氏を支えてきた自民党、県議会第2会派の県民連合などは、内堀氏のこれまでの手腕を評価。昨年12月定例県議会の代表質問では3期目を期待する声が出るなど、3選出馬への待望論は根強い。

 一方、共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は昨年10月、知事選に候補者を擁立する方針を決定。町田和史共産党県委員長は「今春をめどに候補者を擁立したい」としている。また前回も出馬した郡山市の会社経営男性は昨年12月、無所属での立候補を表明している。

 任期満了に伴う知事選は、公選法で満了日前30日以内の実施が定められている。選挙運動期間は17日間。このため「10月6日告示―23日投票」「10月13日告示―30日投票」「10月20日告示―11月6日投票」のいずれかの日程で行われる公算が大きい。県選管が参院選前にも日程を決定する。

 郡山で県議補選

 知事選と同日投票で行われる県議補選は、欠員1の郡山市選挙区で行われる見通し。