現職、元職の争い確実 南相馬市長選、告示まで1週間

 

 任期満了に伴い13日告示、23日投開票で行われる南相馬市長選は告示まで1週間となった。いずれも無所属で、現職の門馬和夫氏(67)=1期、元職の桜井勝延氏(66)が立候補を表明しており、2018年の前回と同じ顔触れでの選挙戦が確実な情勢だ。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から丸11年となるのを前に、津波被災地の復興の姿や、市内にある福島ロボットテストフィールドを核とした地域振興と発展、人材不足が続く地域医療の再生など、今後4年間の市政運営に向け、市民にどのような選択肢を提示するのかが焦点。

 門馬氏は福島医大TRセンター浜通りサテライトを生かした創薬事業の振興、小高区内の産業団地整備を通した雇用創出などを掲げ、市政継続を訴える。

 桜井氏は福島医大との連携強化による医師確保に加え、会員制交流サイト(SNS)を活用して市の発信力を強化し、交流人口増を図ることなどを強調する。

 市議会は自民系市議らが門馬氏、立民系市議らが桜井氏をそれぞれ支持する。

 原発事故に伴う住民避難を考慮して前回に続き、告示から投票前日までの選挙期間を10日間に延長して行われる。

 昨年12月1日現在の南相馬市の有権者数は5万1392人(男性2万5702人、女性2万5690人)。