内堀知事に3選出馬要請 連合福島会長「英断願いたい」

 

 11月11日の任期満了に伴う知事選を巡り、連合福島の今野泰会長は5日、現職の内堀雅雄氏(57)=無所属、2期=に対し「多くの県民が内堀県政の継続による安定を望んでいる。思いを受け止め、英断を願いたい」と述べた。事実上、3選への出馬を要請した形で、今野氏は福島民友新聞社の取材に、内堀氏の後援会から推薦願が出されれば応じる考えを示した。

 今野氏は福島市で開いた連合福島と県労働福祉協議会主催の新春交歓会で、来賓で出席した内堀氏を前に、東日本大震災からの復興創生や新型コロナウイルス対策などについて「知事の政治手腕は期待以上の成果を上げている」と評価。連合福島は過去2回の知事選でも内堀氏を推薦しており、今野氏は「引き続き支援、協力を惜しまず、ともに復興創生、発展を目指していく」と内堀氏を支援していく姿勢を強調した。

 交歓会では内堀氏も登壇したが、知事選についての発言はなかった。その後の報道陣の取材に、3選出馬への明言は避けたものの「新型コロナ、復興、人口減少対策という三つの重要課題の解決に引き続き取り組む」と述べた。内堀氏の出馬を巡っては過去2回、共産党を除く与野党相乗りの構図が続いている。県議会各会派からも、県政運営の継続を求める声が多く、3期目への立候補は濃厚との見方が強まっている。

 一方、共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は知事選に候補者を擁立する方針を決めており、3月中をめどに人選を進める。また、前回も出馬した郡山市の会社経営男性は昨年12月、無所属での立候補を表明している。