現職・門馬氏、元職・桜井氏立候補 南相馬市長選、23日投開票

 
市政変革を求める桜井候補(左)と市政継続を訴える門馬候補

 任期満了に伴う南相馬市長選は13日告示され、いずれも無所属で、現職の門馬和夫氏(67)=1期=と元職の桜井勝延氏(66)が立候補を届け出た。投票は23日で、即日開票される。

 震災、原発事故で深刻化する人口減少・少子高齢化対策に加え、福島ロボットテストフィールドを核とした産業振興、地域医療再生など市の将来像をどう描けるかが焦点となる。原発事故に伴う住民避難を考慮して2018年の前回に続き、選挙期間は10日間に延長される。

 門馬候補は新型コロナウイルスワクチンの迅速な接種など実績を強調。小高区の産業団地整備などを通した雇用創出や福島医大TRセンター浜通りサテライトを生かした創薬事業の振興を掲げる。

 桜井候補は震災、原発事故発生時に市政運営を担った経験をアピール。高齢者世帯の生活ごみの戸別収集や会員制交流サイト(SNS)を活用した情報発信力の強化による交流人口拡大を訴える。

 12日現在の選挙人名簿登録者数は5万1478人(男性2万5764人、女性2万5714人)。

 継続か変革か...支持訴え

 13日告示された南相馬市長選には、いずれも無所属で、現職の門馬和夫候補(67)=1期=と元職の桜井勝延候補(66)が立候補し、2018年の前回と同じ顔ぶれによる選挙戦が始まった。23日の投開票に向け、両候補はそれぞれ第一声を上げ、集まった支持者らに市の将来を見据えた政策などを訴えた。

 【門馬和夫候補】100年先を見据えたまちづくりを目指して力を合わせ、4年前に掲げた公約はほぼ着手できた。一方で新型コロナウイルスが再び感染拡大しつつある。迅速な3回目のワクチン接種やPCR検査体制の拡充で、誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めたい。

 【桜井勝延候補】命を守り、子どもたちや高齢者が元気に暮らせる南相馬にしなければならない。この選挙戦は単なる戦いではない。自分たちの地域と命を自分たちの力で取り戻す戦いだ。心は燃えている。皆さんの先頭に立って、命ある限りこの地域のために尽くすことを誓う。