伊達市議選/戦いの跡、新風後押し...新人候補4人がトップ10入り

 
開票作業をする職員ら=24日午後7時30分ごろ、伊達市霊山体育館

 24日投開票の伊達市議選では、3月の本県沖地震からの復興、新型コロナウイルスの影響で疲弊した地域経済再生などを目指す新市議22人が誕生した。

 現職は立候補した17人のうち15人、新人は10人が立候補、7人が当選した。7人中4人がトップ10入りを果たすなど、「新しい風」を望む有権者の期待が新人を後押しした形となった。

 今年1月の須田博行市長再選後、初めての市議選で、今後は須田市政に影響を及ぼす可能性のある会派構成や正副議長を中心とした議会人事が焦点となる。

 コロナ禍で演説集会を断念するなど候補者の活動が制限されたためか、有権者の関心は低調に推移。投票率は前回(54・63%)を0・7ポイント下回る53・93%で過去最低を更新。投票率低下に伴い、当選ラインは前回の657票を下回る629票となった。

 トップ当選は前回に続き現職の菅野喜明氏で、地盤の霊山町を固め、2位の新人渡辺尚人氏に150票以上の差を付ける2412票を獲得。45歳の若い力と3期で培った実績をアピールし、東北中央道を活用した観光振興、市内周遊への取り組みなどを訴え、幅広い支持を集めた。

 当選者の地域別内訳は保原7人、梁川7人、伊達5人、霊山2人、月舘1人。政党別では公明、共産が各2人、立民が1人、無所属17人。年齢別では最年少が33歳、最高齢が78歳で新議員の平均年齢は60・5歳となった。

 当選に必要な法定得票数は302・477票で当選者はいずれも上回った。また供託金没収点は120・99票で、全候補者が上回り、供託金30万円を没収された候補者はいなかった。(県北支社・高橋由佳)

 新議員22人に当選証書付与

 伊達市議選の当選証書付与式は25日、市役所で行われ、新議員22人が当選の喜びを胸に証書を手にした。

 得票順に当選者の名前が呼ばれ、佐藤健治郎市選管委員長が現職の菅野喜明氏をはじめ一人一人に当選証書を手渡し、「豊富な知識、経験を生かして市の発展のために尽くしてほしい」などとあいさつした。

 新議員の任期は5月1日から4年。改選後初の臨時会議は5月2日に開かれる。