投票率60.68%は過去最低、最年少43歳トップ当選 二本松市議選

 

 任期満了に伴い5日に投開票が行われた二本松市議選は、22議席を巡って23候補が舌戦を展開したのとは裏腹に有権者の関心は低調で、投票率は60・68%で過去最低だった前回を4・28ポイントと大きく下回った。

 当選者は現職19人と新人3人。現職は全員再選したが、ベテランの2議員を含む3人が勇退する中、人口減と投票率低下で17人が得票を減らした。党派別では無所属18人、共産3人、公明1人。地域別では二本松11人、安達5人、岩代、東和各3人と前回同様、市内の人口比を反映した形。平均年齢は63・45歳で1・73歳高くなった。

 その中で、最年少43歳の新人・三木剛氏が1893票を得て、過去4回連続トップの本多勝実氏を抑え、トップ当選したのは今選挙を特徴づけるトピックだ。

 70代が前回より4人多い6人と候補者が高齢化する一方、三木氏はただ一人の40代。地元の大平地区や、教員時代の赴任地で「子どもたちの未来のために」と草の根の選挙戦を展開した。市内には新型コロナで閉塞(へいそく)感が増しており、市政の刷新を求める有権者の期待が若い三木氏に集中したように見える躍進ぶりだった。

 市議選は新市移行後5回目で、毎回投票率が低下している。これは市議の活動が見えにくい状況を表す指標だ。市政のかじ取り役は市長だが、その是非を審査するのは市議会。新議員には市の現状を市民に伝え、市全体の発展を見据えた施策展開を市政に促す役割を果たしてもらいたい。(二本松支社・高橋裕三)

 22人に当選証書

 二本松市選管は6日、任期満了に伴い5日に投開票が行われた二本松市議選で当選した新議員22人に当選証書を付与した。新議員の任期は7月1日から4年。

 付与式は市役所で行われ、平舘泉委員長がトップ当選した三木剛氏ら新議員一人一人に当選証書を手渡し=写真、「再選された皆さんは豊かな経験と知識を生かして市民のためのまちづくりに尽力するとともに、初当選の方は市民の期待に応えてほしい」とあいさつした。

 三木氏は福島民友新聞社の取材に「票の重さを感じる。感謝の気持ちを持ち続け、子どもたちが自慢できる魅力ある二本松市にできるようまい進したい」と語った。

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