内堀福島県知事選、3選出馬を正式表明「福島の未来切り開く」
10月13日告示、同30日投開票で行われる知事選を巡り、現職の内堀雅雄氏(58)=2期=は21日、3選を目指して立候補することを正式に表明した。同日開会した6月定例県議会の所信表明で「引き続き、知事の使命を自らに与えられた使命とし、揺るぎない信念の下、全身全霊で挑戦を続けていく」と述べた。
内堀氏は過去2回の知事選で「県民党」を掲げており、今回も無所属で立候補する見通し。自民党県連、立憲民主党県連、公明党県本部などが支援する方針を打ち出す一方、共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」が独自候補の擁立を目指しており、選挙戦となる公算が大きい。
内堀氏は「(原発事故に伴う)避難指示区域が大幅に縮小し、帰還に向けた動きが加速しているほか、インフラや復興拠点施設の整備が進展するなど希望の光が強まっている」と2期目を振り返ったが、帰還困難区域への対応や東京電力福島第1原発で発生する処理水対策など「復興のステージが進むにつれて新たな課題も生じている」と指摘。ほかにも地震被害からの復旧や新型コロナウイルスの感染拡大、物価高騰などさまざまな課題に直面しているとして、「県民の先頭に立って挑戦を続け、福島の未来を切り開いていくことが知事の使命」と述べた。
県議会終了後、内堀氏は県庁で臨時記者会見を開き、「間違いなく復興は前に進んでおり、地方創生も一定の成果が出ているが、まだまだ多くの課題が残っている。自分自身が3期目の挑戦を継続していくことが重要だと考えている」と強調した。
内堀氏は長野県出身。東京大経済学部卒。1986年自治省(現総務省)入省、総務省自治財政局地方債課理事官などを経て2001年、本県に出向。企画調整部長などを歴任し06年12月から副知事。14年10月の知事選に副知事を辞して立候補して初当選し、2期目を目指した18年も無所属新人3人を退け再選を果たした。