浪江町長選2氏立候補 7月10日投開票、産業再生や帰還争点に

 
立候補した吉田氏(右)高橋氏

 任期満了に伴う浪江町長選は22日告示された。届け出順にともに新人で、無所属の元県議吉田栄光氏(58)と諸派の企業経営高橋翔氏(34)が立候補し、7月10日の投開票に向けて18日間の選挙戦に入った。

 現職の吉田数博氏(75)=1期=が今期限りで退任することを受け、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域の再生、基幹産業である農林水産業の復興、町内の居住者が東日本大震災前の1割にとどまる現状の打開策などが主な争点となる。

 多くの有権者が町外で避難生活を送っている状況と参院選と同じ日程にしたことから、町長選の選挙期間は通常(5日間)の3倍以上となる18日間になった。

 投票所は5カ所あり、浪江町役場本庁舎で午前7時~午後7時、福島市の町役場福島出張所、二本松市の町役場旧二本松事務所、いわき市の町役場いわき出張所、郡山市のコスモスふれあいセンターで午前7時~午後5時に受け付ける。

 21日現在の選挙人名簿登録者数は、1万4315人(男性7025人、女性7290人)。

 吉田 栄光 58 無新
 【略歴】双葉高卒。県議5期。県議会議長、全国議長会長職務代理者、自民党県議会議員会長、党県連幹事長。浪江町室原字北町尻3
 【政見】医療福祉の充実と教育。市街地の再生とにぎわいの町づくり。帰還困難区域の再生。農林水産業の再生と新たな雇用創出。町民の笑顔を取り戻す

 高橋  翔 34 諸新
 【略歴】都立多摩工高電気科卒。宇宙関連企業経営。郡山市中田町海老根字欠下66の2
 【政見】2050年までに宇宙産業化「ネオイノベーションコースト構想」の実現。フクシマ宇宙港などの導入で国内次世代主力産業集積地化

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 6月23日から期日前投票

 浪江町長選の期日前投票は23日~7月9日、町役場本庁舎で行われる。東京電力福島第1原発事故に伴う避難住民が多い福島、二本松、いわき、郡山の4市でも7月8、9の両日に期日前投票を受け付ける。時間はいずれも午前8時30分~午後8時。

 会場と日程次の通り。

 浪江町役場本庁舎=23日~7月9日▽町役場福島出張所(福島市)、町役場旧二本松事務所(二本松市)、町役場いわき出張所(いわき市)、コスモスふれあいセンター(郡山市)=7月8、9の両日