石川町長に現職・塩田金次郎氏 元職との対決制し再選

 
再選を果たし、万歳する塩田氏

 任期満了に伴う石川町長選は28日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の塩田金次郎氏(74)が4513票を獲得し、元職の西牧立博氏(76)に716票差をつけ再選を果たした。任期は9月10日から4年。

 人口減少対策や道の駅整備計画の是非などが争点となった選挙選で、塩田氏は小中学校の給食費全額補助や若者世帯の住宅建築費の補助などを訴え、支持を集めた。

 投票率は69.98%で、前回を4.89ポイント下回り、過去最低となった。当日有権者数は1万2356人(男性6106人、女性6250人)。

 当選証書付与式は29日、町役場で行われる。

 人口減少対策に評価

 【戦いの跡】現職と元職の一騎打ちとなった石川町長選は、現職の塩田金次郎氏が16年ぶりの返り咲きを目指す元職の西牧立博氏に競り勝った。

 塩田氏は人口減少を喫緊の課題に挙げ、住宅建築費の補助や小中学校の給食費全額補助などを掲げた。西牧氏と主張が対立した道の駅整備計画を巡って「町の財政支出は少ない」と強調し、新たな交流の拠点をつくる意義を訴えた。町内全域にある後援会の組織力を生かして1期目の実績の浸透を図り、支持を固めた。

 西牧氏は病院誘致や道の駅計画の見直しを打ち出し、現職への批判票や浮動票獲得を狙った。しかし病院誘致の実現可能性や、過去に2度の不祥事を起こしたことに対する町民の不信感を払拭し切れなかった。

 塩田氏は公約の人口減対策などが一定の評価を得た形だが、道の駅計画など進行中の一部政策に町民の不満は少なくない。実現に向け、町民への一層丁寧な説明が求められる2期目となる。(石川支局・国井貴宏)

◇石川町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当4,513 塩田金次郎 74 無現
 3,797 西牧 立博 76 無元