中島村長に現職・加藤幸一氏 新人・緑川氏との対決を制し4選

 
4選を果たし、花束を手に支持者に感謝する加藤氏。左は妻孝子さん

 任期満了に伴う中島村長選は4日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の加藤幸一氏(70)=3期=が1953票を獲得し、新人で村国際交流協会長の緑川孝夫氏(72)に748票差をつけ4選を果たした。任期は19日から4年。

 加藤氏は、争点となった道路などのインフラ整備を巡り、地域の実情に応じてきめ細かく進めると強調。少子化対策として保護者の負担軽減や移住・定住の促進を訴え、支持を広げた。

 投票率は78.32%で、2014(平成26)年の前回を11.69ポイント下回った。村選管によると、記録が残る10年以降、村長選の投票率が80%を切るのは初めてで、過去最低だった。

 当日有権者数は4054人(男性1987人、女性2067人)。

 当選証書付与式は5日、村役場で行われる。

 安定の村政運営評価

 【戦いの跡】8年ぶりの選挙戦となった中島村長選は、有権者が安定した村政運営を続けてきた実績を評価し、現職の加藤幸一氏に4期目となる村のかじ取り役を託した。

 加藤氏は村内に12支部を構えた後援会を軸に組織戦を徹底。個人演説会を連日重ね、これまで手の届かなかった地域も道路整備を進めるとして、きめ細かな対応を掲げた。財政調整基金の積み増しによる財政健全化や、健康増進と教育の充実への取り組みなど実績の浸透を図り、票を固めた。

 新人の緑川孝夫氏は道路整備に地域差があると批判し、安全確保へ細い路地の拡幅を急ぐと主張。人口の半分を占める地盤の滑津地区から草の根運動で支持を訴えたが、及ばなかった。

 人口減少と高齢化が課題となる中、健康づくり交流センターの新設などで実行力を示した加藤氏。選挙戦でインフラ整備の地域差が指摘されただけに、次の4年間で思い描く村の姿を実現できるか、手腕が問われる。(白河支社・伊藤大樹)

◇中島村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,953 加藤 幸一 70 無現
 1,205 緑川 孝夫 72 無新